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簿記ってなに?

そもそも簿記とは何か。試験のしくみと、合格までの全体像をつかみます。

📖 このページでわかること

  1. 「簿記」とは何をするものなのか
  2. 簿記を学ぶとどんないいことがあるのか
  3. 日商簿記3級の試験のしくみ(時間・配点・合格点)
  4. 取引から財務諸表までの「簿記の全体像」
こんにちは、先生役の「ボキくん」です。むずかしそうに見える簿記も、じつは身近な家計簿と同じ仲間。まずは「簿記って何をするものなの?」から、ゆっくり一緒に見ていきましょう。

1. 簿記とは?

簿記(ぼき)とは、会社やお店の「お金やモノの出入り」を、決められたルールで記録・計算・整理する技術のことです。商品を売ってお金が入った、家賃を払ってお金が出ていった――こうした日々のできごとを、もれなくきちんと帳簿(ちょうぼ)に書きとめていきます。

たとえ話:簿記は「家計簿の会社版」

毎月の収入と支出を書く家計簿をつけたことはありますか? 簿記は、それを会社向けにきちんとした共通ルールで行うイメージです。家計簿は自分が分かればOKですが、会社の記録は社長・銀行・税務署など多くの人が見るので、「だれが見ても同じように読めるルール」が必要になります。そのルールこそが簿記です。

そして、記録のいちばんの目的は、1年間のもうけ(成績)と、いま会社がどれだけの財産(持ちもの・借金)を持っているかをまとめた書類を作ること。この書類を財務諸表(ざいむしょひょう)といいます。簿記の毎日の作業は、最後にこの財務諸表を作るためにあるのです。

具体例

あるお店が1年間で、商品を売って500万円もらい、仕入れや家賃で400万円を使ったとします。簿記でこれらをきちんと記録しておくと、「もうけは100万円」「いま現金がいくら残っているか」などがハッキリ分かります。これを毎回、感覚ではなく数字で示せるようにするのが簿記の役目です。

2. 簿記を学ぶと、どんな得がある?

簿記は「会社の数字を読み書きする共通言語」です。身につけておくと、こんな場面で役立ちます。

3. 日商簿記3級とは?

このサイトで目指すのは「日商簿記検定3級」です。これは日本商工会議所(および各地の商工会議所)が主催する、もっとも有名な簿記の検定試験「日商簿記」の3級にあたります。

3級では、株式会社を前提とした基本的な商業簿記(商品を仕入れて売る会社のための簿記)を学びます。簿記をはじめて学ぶ人の入門として、ちょうどよいレベルです。

ポイント:3級は「株式会社の商業簿記」

「商業簿記」とは、モノを仕入れて売る会社のための簿記のこと。工場でモノを作る会社の「工業簿記」は、3級では出てきません(2級から登場します)。まずは商品を売り買いするお店・会社をイメージして学んでいきましょう。

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4. 試験のしくみ

日商簿記3級には、受け方が2つあります。どちらで合格しても、価値はまったく同じです。

試験の中身は、次の表のとおりです。

項目内容
試験時間60分
問題数・配点大問3題/100点満点
合格点70点以上で合格
受け方統一試験(紙・年3回)/ネット試験(随時)
合格率おおむね40〜50%程度(回によって変動)

大問ごとの「だいたいの配点」は、次のようになっています。やみくもに勉強するより、配点の大きいところを意識すると効率的です。

大問主な内容配点の目安
第1問仕訳(15問)45点
第2問勘定記入・補助簿・空欄補充 など20点
第3問決算(精算表・財務諸表の作成 など)35点
注意:細かい日程・手数料は公式で確認を

試験日・申込方法・受験料などの細かい情報は、改定されることがあります。最新の正確な情報は、商工会議所の公式サイトで必ず確認してください。このページの数字は学習の目安としてご利用ください。

5. 簿記の全体像(ここが超重要)

簿記の学習でいちばん大切なのは、「日々の作業が、最後の財務諸表までどうつながるか」という全体の流れをつかむことです。1つ1つの作業は、次のような順番でバトンをつないでいきます。

簿記の流れ(この順番で進みます)

取引 → 仕訳 → 転記(総勘定元帳)→ 試算表 → 決算整理 → 財務諸表(貸借対照表・損益計算書)

ステップやること(ざっくり)
① 取引お金やモノが動くできごとが起きる(例:商品を売る)。
② 仕訳その取引を、決まったルールで「左・右」に分けて記録する。
③ 転記(総勘定元帳)仕訳の内容を、項目(勘定)ごとのページに書き写す。
④ 試算表転記の合計を一覧にして、計算が合っているか確認する。
⑤ 決算整理1年の終わりに、正しい数字へ整える調整を行う。
⑥ 財務諸表貸借対照表(財産の状態)と損益計算書(もうけ)を完成させる。

むずかしい言葉が並んで見えますが、心配いりません。このサイトのロードマップでは、この流れにそって1ステップずつ学んでいきます。いまは「こういう順番で進むんだな」とだけ分かれば十分です。

6. 最初に覚える3つの言葉

これから何度も出てくる、いちばん基本の3つの用語です。今は「ふんわり」つかめればOKです。

用語かんたんな意味
取引(とりひき)お金やモノが動く、簿記で記録すべきできごと。
仕訳(しわけ)取引を、決まったルールで「左(借方)」と「右(貸方)」に分けて記録すること。
勘定科目(かんじょうかもく)「現金」「売上」など、記録に使う項目の名前(ラベル)のこと。
具体例

「商品を売って現金1,000円をもらった」というのは取引です。これを「現金が増えた/売上が発生した」と左右に分けて書くのが仕訳。そのときに使う「現金」「売上」といった名前が勘定科目です。次のレッスンで、この仕訳をくわしく練習します。

7. 合格のコツ

最後に、3級に合格するための大事な考え方を3つお伝えします。

コツ1:合格は「仕訳がすべて」

第1問の仕訳だけで45点もあり、しかも第2問・第3問も仕訳の力があってこそ解けます。つまり仕訳を確実にできるようにすることが、合格への王道です。仕訳を制する者が簿記3級を制します。

全体像がつかめれば、もう半分わかったようなもの。それでは、簿記のいちばんの主役「仕訳」を、次のレッスンで一緒に始めましょう!
演習確認テスト(○×)

Q1.簿記とは、会社やお店のお金・モノの出入りを、決められたルールで記録・整理することである。

正解は 。簿記は「会社版の家計簿」のように、お金やモノの動きをルールにそって記録・計算・整理する技術です。

Q2.日商簿記3級は、日本商工会議所(商工会議所)が主催する検定試験である。

正解は 。日商簿記検定は日本商工会議所・各地の商工会議所が主催しており、3級はその入門レベルです。

Q3.日商簿記3級の試験は、80点以上で合格である。

正解は ×。合格に必要なのは70点以上です(100点満点)。80点ではなく70点が合格ラインです。

Q4.簿記の流れは「財務諸表 → 取引 → 仕訳」の順番で進む。

正解は ×。正しい流れは「取引 → 仕訳 → 転記 → 試算表 → 決算整理 → 財務諸表」です。財務諸表は最後に完成します。

Q5.3級では、第1問の仕訳の配点が大きく、仕訳の力が合格のカギになる。

正解は 。第1問の仕訳だけで45点あり、他の問題も仕訳が土台です。「仕訳がすべて」が合格の王道です。

暗記一問一答
簿記の記録の、最終的な目的は何を作ること?
A. 1年間のもうけと財産の状態を示す財務諸表(貸借対照表・損益計算書)を作ること。
日商簿記3級が対象にしているのは、どんな会社の簿記?
A. 株式会社の基本的な商業簿記(商品を仕入れて売る会社のための簿記)。
日商簿記3級の試験時間は?
A. 60分です。
日商簿記3級は何点満点で、合格は何点以上?
A. 100点満点で、70点以上で合格です。
簿記の基本の流れを順に言うと?
A. 取引 → 仕訳 → 転記(総勘定元帳)→ 試算表 → 決算整理 → 財務諸表。
「現金」「売上」のような、記録に使う項目の名前を何という?
A. 勘定科目(かんじょうかもく)といいます。

📌 このページのまとめ

  • 簿記とは、会社のお金・モノの出入りをルールにそって記録・整理する技術。「家計簿の会社版」。
  • 記録の最終目的は、もうけと財産を示す財務諸表を作ること。
  • 日商簿記3級は商工会議所主催で、株式会社の商業簿記を学ぶ入門レベル。
  • 試験は60分・100点満点・70点以上で合格、大問3題。受け方は統一試験とネット試験の2つ。
  • 配点は第1問(仕訳)45点・第2問20点・第3問(決算)35点が目安。
  • 全体の流れは「取引→仕訳→転記→試算表→決算整理→財務諸表」。
  • 合格のカギは仕訳。電卓に慣れ、毎日少しずつ続けるのが王道。